保健適応は外科手術だけ
外科手術には切開法と剪除法があります。
切開法は脇の下を切開し、ワキガの原因になるアポクリン汗腺はもちろん、多汗症の原因になるエクリン汗腺、皮脂腺も全部取り除いてしまうという原始的な術式です。
ニオイの抑制は高く期待できますが、皮膚を縮めるため傷の引きつれが強くなる恐れがあり、現在ではほとんど行われていません。
こちらは保険が適用されており、相場額は3万円程度です。
一方、剪除法は日本で行われるわきがの外科手術の中で、最もスタンダードな術式と言われており、わきの1~2ヶ所を、3~5cmほど切開し皮膚を裏返して、医師が汗腺を直接確認しながら切除するため効果が高く汗腺の約80%を切除できます。
また再発の可能性が極めて低いのが特徴です。
こちらは保険適用と自由診療があり、保険適用では3~5万程度、自由診療では15万前後です。
自由診療でも手軽にできる方法
自由診療と聞くと高額なイメージがありますが、比較的手軽にできるわきが治療としてボトックス注射とレーザー治療があります。
ボトックス注射は汗を抑えたいけれど、手術はしたくないという人や軽度のわきがの人におすすめです。
ボトックス注射はアポクリン腺のある箇所に注射した後、2~3日後からニオイが抑えられ、5~6ヶ月ほど薬剤の働きが持続します。
相場額は5万~10万程度です。
ボトックス注射と同じくレーザー治療も軽度のわきがや子供におすすめです。
レーザー治療はアポクリン汗腺自体をレーザーで破壊し、ニオイの元を断つ方法で、再発もなく根治治療が可能です。
また術後のダウンタイムがないので、学校生活も普段通りに過ごせます。
相場額は10万前後、5~6回の照射が必要です。
皮膚を切らずに高い効果がある方法
自由診療のため少々値段が高くなりますが、皮膚を切らずに1~2回の治療でほぼ永久的にニオイや汗を抑えられる治療法として、ミラドライ・ウルセラドライ・ビューホットなどといったものがあります。
ミラドライはわきに電磁波を照射して皮膚の下2~3mmにあるエクリン汗腺およびアポクリン汗腺組織を破壊しニオイの根源を絶つものです。
満足度には個人差があり、よりよい効果を出すために2回の照射を行う場合があります。
相場額は28万~35万程度です。
ウルセラドライは高度の発汗に対する高密度焦点式超音波による治療で、汗腺の層に熱損傷を与えることによってわきがのニオイを抑えます。
この高密度焦点式超音波は前立腺がんや顔面たるみ治療にも効果があるとして注目されています。
相場額は27万~30万程度です。
また、表皮層を冷却板で冷やしながら高周波の照射するビューホット、さらにはウルセラドライとビューホットを合わせることにより相乗効果をもたらした治療法もあります。
相場額はどちらも30万前後です。