術中の痛みはありません
皮べん法は、わきを3cmほど切開しアポクリン汗腺を除去する外科手術で、局所麻酔をするため術中の痛みはありません。
加えて、術中は意識がはっきりしており、万が一痛みを感じた場合はすぐに追加の麻酔を打ってもらえるので安心して手術に臨めるでしょう。
また、局所麻酔に使用する注射針は極細のものがスタンダードなので、チクッとする程度。
10歳くらいの子供でも我慢できると言われています。
もちろん、痛みの感じ方には個人差がありますし、痛みに対して弱い人もいるでしょう。
どうしても不安がある場合は、静脈麻酔を使い眠っている間に手術を終わらせることもできます。
術後は痛み止めを数回飲む程度です
皮べん法の手術が終わり麻酔が切れると痛みが出てきますが、クリニックで処方される痛み止めでコントロールできます。
また、痛み止めを服用するのは数回程度で、「我慢できないほど痛い」や「痛くて眠れない」といったことはないでしょう。
個人差はありますが、手術から2日ほどで痛みは徐々に和らぎ、痛み止めを服用しなくても良いようになります。
手術後はワキを圧迫固定
皮べん法でわきが治療をしたあとは、内出血を予防するために、タイオーバーという圧迫固定をします。
この固定により、腕を肘より上に挙げることができず、圧迫感から痛みを感じる場合もあるでしょう。
無理に動かそうとすると、術後の経過が長引くことも考えられますので、激しい運動や車の運転を控え、重いものを持ったりしないでください。
また、切開したわきを縫合しているので、創部が引きつっているように感じる人もいます。
その場合、洋服の脱ぎ着が難しくなるため、前開きのものを用意しておくと安心です。
このほかに考えられる手術後の痛みは、固定によるテープかぶれがあります。
皮膚が弱い人は医師に相談し、テープでかぶれないように工夫してもらいましょう。
また、術後は内出血や感染症が起こることもありますが、これらは安静にすることでリスクを下げられます。
そのため、手術後1週間は仕事や家事を休めるようにしてください。
抜糸は10日から2週間くらい
手術後、経過が順調であれば3~5日目にタイオーバーを外し、10日~2週間を目安に抜糸を行います。
抜糸の痛みもチクッとするくらいなので、心配いりません。
むしろ、糸による創部の引きつれが無くなり楽になるでしょう。
手術後1~2カ月くらいは創部が不安定なため、皮膚の硬さや赤みが生じて傷がなかなか塞がらないケースもありますが、日にち薬で治っていきます。
半年ほどで傷はキレイになり、1年もすれば完全に落ち着くでしょう。