剪除法とは
剪除法とはわきを3~5㎝程度切開して、わきがの原因となるアポクリン汗腺を除去する治療法です。
わきがの治療を受ける上で、患者が最も気にするのは「ニオイがどの程度なくなるのか」という点だと思いますが、剪除法は切開したわきの皮膚を裏返すことで医師が目で直接アポクリン汗腺の存在を確認できますので、大きな効果が期待できるのです。
また、再発する可能性が極めて低いのが特徴と言えるでしょう。
しかし、体のメスを入れるため、ダウンタイムがあります。
では、その期間はどれくらいかかるのでしょうか?
ダウンタイムは2週間~1か月
ダウンタイムとは傷口が元に戻るまでの期間のことを言います。
剪除法は通常、手術をした後に1週間ほどタイオーバーと呼ばれる圧迫固定をします。
そこから、10日~2週間ほどで抜糸を行い、3週間から1ヶ月ほどが経過観察となります。
しかし、これには個人差があり傷の治りが遅い人や、合併症を起こした人はさらに長い経過観察が必要なケースもあります。
入浴や運動に注意が必要
手術直後は創部の内出血や傷が開くのを予防するために、わきの下をタイオーバーで圧迫固定して腕を激しく動かすような動作を制限していますが、無理をして動いたために血腫ができてしまう人もいます。
少量の出血なら問題ありませんが、血行が良くなる入浴や激しい運動を行う際には注意が必要です。
ただし、傷口を濡らさなければ、当日のシャワーが可能ですし、簡単なデスクワークなら翌日から働けますので、そこまで神経質にならなくて良いでしょう。
違和感が残っても徐々に治る
術後1ヶ月くらいすると傷が硬くなってくるため、皮膚がつっぱっているように感じますが、徐々に柔らかくなり治るので心配ありません。
最終的に皮膚のつっぱり感が残ることはまれです。
また、わきや二の腕の内側にしびれを感じることもありますが、こちらも時間と共に回復します。
しかし、個人差があり元通りになるまで半年から1年くらいかかる場合もありますから、長い目で見る必要があります。
傷跡は残る?
わきは人から見えにくい場所とはいえ、夏場は薄着になるため傷跡が残らないか気になるところでしょう。
時に女性にとってはデリケートな問題です。
手術は傷が目立ちにくくなるように、わきのしわに沿って切開しますが、ある程度の大きさで切開することでニオイの原因を徹底的に取り除きますので、多少の切開痕が残る場合があります。
その度合いは個人差がありますので、手術を受ける前に医師と相談すると良いでしょう。